「だめ男事件ファイル」ってテーマがテーマだけにすごい内容の投稿が集まったなあ!! もう涙ちょちょぎれる、悲惨な内容で、心配になるものもありましたね。世の中 だめな男があふれてますね。女性のみなさん、ヤバい男にはまらないように注意でっせ!! そんな中作品を選ぶわけですがシチュエーションの「悲惨さ」で選ぶともっとすごいのはいっぱいありましたね。 なかなかの力作が多くて、選ぶのに相当難儀しました(難しかった)。 けれども、「人に読ませる」ことをしっかり意識して書いてるんちゃうかなと思うものを選びました。たとえばダメ 男のシチュエーションですが、ただ「働かない」「借金をする」など抽象的に書かれている方が多いんですね。そだとほかの作品と差がつかへんから、埋もれてしまうわけです。この作品のように「詩人だから小説は書かない」という風にキャラクターの個性が現れていると読んでいて面白いわけです。 お笑いもそうですけど、短い中で表現するってのはなかなか難しいんですよね。だけどこの作品は短い中にちゃんと、登場人物のキャラクター性もあり、オチがある。 オチがあるってのは…エッセイはお笑いとは違うから、笑うポイントは別に必要ないんです。 けれどもこの作品でいえば、淡々と語っているところから、最後にふっと彼女の心の奥の感情が作品の中に現れるわけです。それも「うれしい」とか「悲しい」という言葉ではなくて情景と行動に、現れるわけです。これ、うまいと思いますね。 たとえば「悲しい」ことを伝えたいとき、どんなに「悲しい」ゆうても、本当の悲しさは伝わらへんのです。 そうではなく、その人の行動や表情から、視聴者はいろいろと感じ取るわけです。 私たちの仕事も、表情やしぐさは非常に大事です。突っ立ってやってたら、そりゃある意味おもしろいかもしれませんけど、ネタの本当の面白さは伝わらへんわけですよ。ですから、作品を書く際はぜひみなさんも、感情を表す言葉を並べるのではなく、「情景」や、「行動」を描いて登場人物の感情を伝えることに、挑戦してほしいと思います。 たくさんの応募作ありがとうございました。 受賞作を読む |